「共に生きるために」

 

 私が福祉に携わるようになったのは、今から20年ほど前です。

  そのころ私が牧師を務める教会に、ご年配の方が来られるようになりました。その方はすでに60歳をこえておられましたが、体に障害をかかえていました。そして90歳に近いお母様を車いすに乗せて、教会に集われていたのです。それを見ながら、このように生活する方がこれから増えるに違いない、と思いました。

 福祉に携わるにはまずボランティアからと、飯田市の社会福祉協議会に登録し活動をはじめました。「その場所で、本当に必要とされる働きを」とはじめた活動は、現在も賛同する会員たちによって施設のシーツ交換等を行い、続けられています。

 

 さて、福祉国家といわれる日本では福祉活動の場は広く求められています。昨今では、高齢者福祉のための各施設が設けられ、自宅を訪問する介護もより細かく行われるようになりました。しかし、その貴重な働きが営利という壁によって、難しい状況をきたしている事実もあります。経営者も、働く方も、介護を受ける方も、それぞれが「福祉」本来の意味である「幸せ」を感じなくてはならないのではないでしょうか。

  私は、それについて「共に生きる」という結論に至りました。いのちのある限り私たちは、共に暮らしていく家族であります。「福祉」を仕事として捉えるのか、当然として受けるのか、それとも、共に生きる幸せを享受するのか、選択は私たちの心にあります。一人の人が幸せに暮らすために、どうしたら助けることができるのかと真剣に話し合い、取り組む人々がいて、それを受けて幸せを感じる人がいるという福祉の素晴らしさを、共に生きる生活の中で見つけていきたいということが、私の願いです。

代表 柳